【ちいかわ考察】かわいいの裏に潜むリアルでダークな世界観の魅力を解説

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こんにちは、オノDです。

皆さんは「ちいかわ」という漫画を知っていますか?

ちいかわは、ナガノさんによって生み出された「なんか小さくてかわいいやつ」をコンセプトとしたキャラクター。

Twitterでだいたい1日に1回ほど漫画が投稿されていますが、投稿されるや否や、すぐに数万単位のいいねとリツイートがつく凄まじい人気を誇っています。

最近では、単行本発売やグッズの展開、ちいかわカフェの開催などTwitterの枠を超え勢力を拡大している様子。

かくいうオノDもまんまとちいかわの虜になってしまいました…

とはいえ、なぜこれほどまでにちいかわは人々を惹きつけるのでしょうか?

可愛らしいゆるふわなキャラクター性の裏に隠れた、非常にリアリスティックで矛盾を内包したダークな世界観について考察していきたいと思います。

目次

ちいかわ考察①こういう風になってくらしたいという願望から生まれたキャラクター

ちいかわは、初期のイラストからわかるように、「こういう風になってくらしたい」という欲望を具現化したキャラクターです。

tiikawa_syoki
出典:https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1218762360187281409?s=20

怒られたら泣いて逃げ、疲れたら眠り、嬉しいことがあったら踊るという、ゆるかわのキャラだからこそ許される怠惰の極みのような生活の様子がイラスト化されています。

ちいかわの見た目とコンセプト、そのキャラクター性が見事にマッチしているように思えます。

まさに、ハードな社会人生活から脱却し、癒しを求めている筆者の心を完璧に満たしていく姿がそこにありました。

ちいかわの主要キャラクターの紹介

(左)ちいかわ(中)うさぎ(右)ハチワレ
ちいかわ
  • 主人公
  • なんか小さくてかわいいやつ
  • 言葉は基本的に話さない(単語レベルなら話す)
  • かわいい
うさぎ
  • ちいかわの友達
  • 言葉は基本的に話さない(奇声は発する)
  • 世渡り上手
  • かわいい
ハチワレ
  • ちいかわの友達
  • 言葉を発する
  • ちいかわ界の良心
  • かわいい

ちいかわ考察②コンセプトと矛盾した世界観

序盤は基本的にちいかわとうさぎの二匹によってストーリーが構成されています。

とはいえ、二匹とも言語を発さないので、基本的にゆるっとした日常を切り取ったかのようなシーンがおさめられています。

ブタメンを一緒に食べたり、プリンを食べながらベトベトになったり…

tiikawa_butamen
出典:https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1225540776173670401?s=20
tiikawa_purin
出典:https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1221832141786378241?s=20

キャラクター通りのゆるふわで癒しな展開が繰り広げられていきます。

読者の皆さんも感じていると思いますが、ちいかわの世界観が浮き彫りになっていくのは、ハチワレの登場シーンからでしょう。

ちいかわの世界にこれまでいなかった、言語を発するキャラクターが出てきたことによって、ちいかわを取り巻く環境の描写が加速していきました。

例えばこのシーン

出典:https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1260954297958711298?s=20

ハチワレがお金をためて武器のような何かを購入したと告げるシーン。

さらっと流して見ればなんてことない日常を切り取ったシーンのように見えますが、ちょっと待ってください。

「お金?!ちいかわの世界って通貨社会ってコトォ?!(ハチワレ構文)」

出典:https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1269320179814563840?s=20

そして程なくして、ちいかわもお金を貯めてハチワレとお揃いの武器を買うことになります。

このお金、ちいかわの回想から察するに草むしりやモンスターの討伐によって稼いでいるものと考えられます。

驚くべきは、ちいかわの世界にも、働いたらその労働力に応じて報酬が得られるという資本主義の経済体制が組まれているということです。

ちいかわのコンセプトって、こういう風にくらしたいという怠惰な欲望を具現化したキャラクターじゃなかったでしたっけ…

現実逃避で読んでいたちいかわの世界に現実が介在という矛盾を孕む状況が出来上がっていまいました。

そして、資本主義の世界では当然であリますが、ちいかわの世界観にも貧富の差が浮き彫りになっています。

出典:https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1271022705437863937?s=20

この漫画を見てわかる通り、ハチワレが住んでいる場所は洞穴で扉もないことがわかります。

また、机は段ボールを代用し、茶碗にはヒビが入っている様子も他の漫画から見て取れました。

ハチワレの言動からは貧しさを感じさせることはないものの、ハチワレを取り巻く環境が貧しさを訴えにきています。

こんな健気なキャラにシビアな現実を突きつけるなよ…

さらに、ちいかわたちは不条理な恐怖と隣り合わせな世界を生きています。

出典:https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1277239522980315138?s=20

このシーンは、突如現れた謎の怪物によって体の本体を奪われ、精神をなんとカバニアに移植されてしまったちいかわたちの様子です。

ちいかわたちは、「こういう風になりたいやつの悪意のある需要」という恐怖にさらされた世界を生きていることがわかります。

現実的な資本主義システムの中で生活し、ファンタジーな不条理に常に怯えながら生きている…

「これ私たちが住んでる世界よりも厳しくない?!」

ちいかわ考察③読者を掴んで離さないちいかわの魅力

こういう風にくらしたいというコンセプトで始まったちいかわでしたが、その実、恐怖と隣り合わせの世界でリアルな生活を強いられていることが見てうかがえました。

それではなぜここまでちいかわが人気になったのでしょうか?

人気の理由について考察してみました。

ちいかわが人気の理由を考察
  • スリリングな展開に目が離せない
  • ちいかわの世界の構造を紐解くことが楽しい
  • 結局可愛い

スリリングな展開に目が離せない

ちいかわというゆるさ満点のコンセプトと、その見た目に反したリアルで不条理な世界観のギャップが、読者の心に刺さるのではないかと考えられます。

被庇護者と言っても過言ではないちいかわたちが、スリルな世界を生き抜くという展開にはやはりハラハラさられます。

このようなスリリングな展開を見届けたいという保護者的な感情が魅力の一つであると思います。

嗜虐心をくすぐるというと少し過激かもしれませんが、そういう人間のタブー的な感性に刺さるのでしょう。

ちいかわの世界の構造を紐解くことが楽しい

ちいかわの世界は謎だらけです。

よくわからない経済システム、よくわからないモンスター、よくわからないちいかわたちの出自…

謎が謎のまま展開されていく中で、その謎について考察することが一つのイベントになりつつあります。

一度疑問に思ってしまったが最後、謎解きラビリンスを抜け出すことはできません。

結局可愛い

ああだこうだとちいかわの魅力について考察してきましたが、結局ちいかわが可愛い。

これに尽きると思います。

可愛いは正義。

ちいかわの可愛さを前に私たちはこうべを垂らしてひれ伏すしかないのです。

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